「なんのための仕事」刊行記念 西村佳哲×原田祐馬 トークセッション(感想編)

「なんのための仕事?」と西村さんサイン入り栞 イベントレポ
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だいぶ日があいてしまって感想も薄れていってるところもあるんですが、このイベントの中で一番グサッと来たのは

「『働く』ことを求めているのは誰?」

都会には働いている、お金を使っている人の居場所はあるけど、
働いてなくて、お金を使ってない人の居場所がない。
→都合のいい状態。

人を働かせておくことは結構うまい社会調整だよね。

トークセッションから引用

この言葉を聞いてちょっと絶望してしまったんですよね…。

トークショーの中でも出てくる「わたしのはたらき」の中での、川口由美子さんのお母様のALSの話は
自分にも認知症の祖母がいるので本当に響いて。

「受け取る側がどれだけ気づけるかで意思の疎通をやっていくことができる」ということはわかっていたことだけれども改めて気がついた感がありました。

ただ今の世の中で普通に当たり前に働いている人の中にそこまでの余裕がなく、その部分が置いてけぼりになってしまっている気がしていて、前の話とあわせて、「忙しくさせることで何も気づかせず、何も言わせずということになっていってしまってるんじゃないか」ということに、ある種絶望してしまったのかもしれません。

社会と自分がいいなと思っていることの間に大きな隔たりがある気もしたので。

西村さんの本をいろいろ読んでから「自分のリソースで生きていくためにはどうしたらいいんだろう?」ということを常に考えていて、行動に移していかなきゃいけないなと。

そんな中で

「エフスタイル」の話

「私達は自分達が作りたいものがないんだ」
この言葉にショックを受ける
大切な人を見つけて、一緒に生きていくために形にしていくために
デザインの力を借りる

トークセッションから引用

「自分にとって大切な人たちと共に生きてゆくために」デザインというスキルの使い方はいっぱいある。

これには少し救われた気がしました。

僕はデザイナーさんみたいにものを作って対価するという訓練をしてこなくて、既にあるものをいい悪いに関わらず、売っていくことしかしていなくて今頃になって「なんで自分は自分でものを作ることをしてこなかったんだろう?」と考えたりもしたわけですが、そんなこと考えても仕方がないわけで。

じゃあ「今からもの創ります!」と宣言したところで、長年その訓練をしてきたデザイナーさんと同じ土俵に立てるわけもないわけで…。

だから「自分達が作りたいものがない」とか「デザインの力を借りる」という考え方は、自分の中に対価となるものを在庫として持たない僕みたいな人間には、砂漠の中のオアシスみたいに思えたのです。

西村さんのトークショーに行くといつもそうなのですが、終わった後もトークショーの内容、周りの人と話した内容、自分の考えが頭を駆け巡り、頭がプスプス言う感じがして正直疲れてしまいます(苦笑)。

周りの人と話をして「みんなもやもやしてるんだな」と思い、だったら「ここに集まってる人達で働く場所作ったらいいやん」とか思いながら、もやもやした気持ちで電車に揺られ帰るのです。

書いた人

1978年4月11日 大阪府高槻市生まれ

いろいろなところでいろいろな仕事をする「移働家(いどうか)」
ライター・コワーキング運営(主に間借り)・イベント企画・MC・ファシリテーター(キャラクター強い人たちをまとめるので「猛獣使い」と呼ばれる)・歩くみどりの窓口(楽しい移動方法の提案をしてる)などなど
アダルトチルドレン・離婚歴あり・家なし生活・#移働家の生活

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