阪急バス・阪神バスのhanica定期券はめっちゃお得!最大限お得に使うために知っておきたい3つの制度

hanica通勤定期券 日々の移動
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私が住む兵庫県西宮市には阪急バスと阪神バスの2つのバスが走っています。
(細かく言うとみなと観光バスや神姫バスもありますがここでは割愛します)

阪急バスと阪神バスには「hanica」という共通で使えるICカードがあり、このカードが回数券の代わりとなっています。

hanica

基本的な購入額は2,000円でそのうち500円がカード返却時に返金される預り金(デポジット)。

残りは1,500円となりますが8%のプレミアがつくので1,620円の利用が可能です。
(阪急バスの取扱窓口では3,000円、5,000円、10,000円での購入も可能)

その後は2,000円の入金(チャージ)ごとに160円のプレミアがつきます。

関西私鉄が発行している後払い式ICカード「PiTaPa」でも同様の割引が可能ですが、PiTaPaの場合は1ヶ月の利用額が2,000円を超えないと割引対象にならず、なおかつ月末でリセットされてしまうため、230円区間を1月に10回も乗らない場合は期限がないhanicaのほうがお得です。

なお阪急バスでのPiTaPa利用額割引は、2021年9月30日をもって終了したため、割引があるのは「hanica」だけとなりました。

「PiTaPa利用額割引」サービス終了のお知らせ|阪急バス
阪急バスのWebサイトです。大阪を中心とした関西圏で路線バスを運行しています。高速バス、空港連絡バス、貸切バスは阪急バスグループをご利用ください。
「PiTaPa利用額割引」終了のお知らせ(出典:阪神バスホームページ)
「PiTaPa利用額割引」終了のお知らせ(出典:阪神バスホームページ

そのhanicaには定期券を載せることができます。
230円均一区間であれば45回分の10,350円が1ヶ月定期券の価格となります。

バスの定期券は鉄道の定期券より割引率は低いのですが、hanica定期券3つの制度をうまく使えばかなりお得にできますよ。

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1.hanica定期券は区間式ではなく金額式

一般的に定期券は乗る区間が指定されています。

Aというバス停からBというバス停までの定期券を買った場合はその指定された区間以外は乗ることができません。

●区間式の場合
バス停Aーバス停Bーバス停C(全区間230円)
バス停Dーバス停Eーバス停F(D-E230円、D-F250円)※赤字のところしか乗れない

 

ところがhanica定期券は金額式。もし230円区間の定期券を持っている場合、乗ったバス停から230円以内の区間であればどこでも乗ることができます。

●金額式の場合
バス停Aーバス停Bーバス停C(全区間230円)
バス停Dーバス停Eーバス停F(D-E230円、D-F270円、E-F250円)※バス停Aからバス停Cまで230円なので乗車可。バス停Dからバス停Eは別路線だが230円なので乗車可。

 

しかもhanica定期券の場合は阪急バスだけでなく、阪神バス(旧尼崎市バス区間を含む)も利用できるので、途中まで阪急バスに乗り、そこから阪神バスに乗り換えるという使い方でも追加料金は必要ありません。

普段からバスを乗り継いで使っている人にはとってもお得です。

2.hanica通勤定期券は持参人式なので記名された人以外も使える

通常の定期券は記名式と呼ばれ、定期券に記名されている本人でないと使えません。

ところが、hanica通勤定期券には「持参人一名様有効」と書かれています。

持参人一名様有効

これは持参人式と呼ばれ、記名の本人に限らずその定期券を持っている人が使える方式です。

つまり、普段平日にお父さんが通勤用に使っている定期券を、土曜休日の通勤に使わない日に他の家族が使ってもいいということになります。

バスの定期券は大都市近郊の鉄道の定期券と比べると割引率が低い傾向にあります。

以下の表は230円区間を1日2回乗った場合、2,000円ずつチャージした普通のhanicaとhanica定期券どちらが得かを日数別にまとめたものです。

通常のhanicaとhanica通勤定期券利用回数ごとの運賃比較

日数乗車回数hanica(合計額)1ヶ月定期
(10,350円)
3ヶ月定期
(29,500円)
6ヶ月定期
(55,890円)
18日36回216.6円(7,800円)287.5円273.1円258.8円
19日38回213.1円(8,100円)272.3円258.8円245.1円
20日40回214円(8,560円)258.8円245.8円232.9円
21日42回214.8円(9,020円)246.4円234.1円221.8円
22日44回215.5円(9,480円)235.2円223.5円211.7円
23日46回212.6円(9,780円)225円213.8円202.5円
24日48回213.3円(10,240円)215.6円204.9円194.1円
25日50回214円(10,700円)207円196.7円186.3円
26日52回214.6円(11,160円)199.0円189.1円179.1円
27日54回215.2円(11,620円)191.7円182.1円172.5円
28日56回212.9円(11,920円)184.8円175.6円166.3円
29日58回213.4円(12,380円)178.4円169.5円160.6円
30日60回214円(12,840円)172.5円163.8円155.3円
31日62回214.5円(13,300円)166.9円158.6円150.2円

この表からわかることは、一番割引率の高い6ヶ月定期でも22日間44回乗車しなければ普通のhanicaよりお得にならないということ。

定期券を使わない日をいかになくすかがカギになりますが、持参人式であればハードルを下げることができ、無駄なく使えます。

上記の表内の普通のhanicaは2,000円ずつチャージし、全額をhanicaで支払った場合の金額です。
3,000円、5,000円、10,000円のチャージ、差額を現金払いした場合は金額が変わり、お得になる乗車回数も変動します。

通勤定期券以外の通学定期券(スクールパス含む)や小児用、大人用・小児用・65歳以上の特割定期券(グランドパス65など)は記名本人しか使えません。

3.土日祝日ダイヤ日に使える「通勤定期券『環境おでかけ割』制度」

阪急バスには、通勤定期券『環境おでかけ割』制度というものがあります。

通勤定期券『環境おでかけ割』制度とは通勤定期券で土曜日・日曜日・祝日ダイヤの日に通勤定期券を持っている人と同伴の家族は人数無制限で大人100円、小児が無料で乗車できる制度です。

2022年7月1日現在、阪急バスで環境定期券制度が使える路線は以下のとおりです。

路線 使用可否
以下を除く阪急バス路線
市立吹田サッカースタジアム線
表六甲線
清荒神線
宝塚すみれ墓苑線
長尾山霊園線
催事輸送(清荒神、西宮戎、門戸厄神、塩田厄神等)
深夜バス(※23時以降に始発停留所を出発するバス)
高速バス
向日市 ぐるっとむこうバス(向日市コミュニティバス)
長岡京市 はっぴぃバス(長岡京循環線)
吹田市 すいすいバス(千里丘/千里山循環線)
箕面市 オレンジゆずるバス(箕面循環線)
猪名川町 ふれあいバス(猪名川町内線)
西宮市 さくらやまなみバス(西宮山口線)

「なんだ…結構使えない路線多いんだなぁ…」と思うかもしれませんが、これ通常路線以外は全部✕でもいいくらいなんです。

というのも阪急バスは長距離の路線も多くあり、運賃は170円から最大890円まであります。

たとえば230円区間の通勤定期券で230円以内の区間に乗ればもちろん定期券の区間内なので定期券を持っている人に運賃は発生しませんし、同伴の家族は100円。

これだけでも当然お得なんですが、この環境定期券制度は230円区間を超えて仮に890円の区間まで乗ったとしても、定期券所持者も同伴の家族も100円で乗れてしまうのです…。

阪急バスのホームページで見たところ、環境定期券制度が使える最高運賃区間は日生中央駅ー上佐曽利の890円。

大人2名で乗った場合890円×2名=1,780円かかるところを100円×2名=200円!なんと1,580円もお得!!

でも実際、そんな長距離をバスに乗ることはない(私は乗っちゃいますが…)ので、比較的現実的なところを例にあげると、西宮市のさくらやまなみバスで西宮北口から有馬温泉へ行く場合、乗り換えなしで約1時間、640円。

大人2名なら640円×2名=1,280円かかるところを100円×2=200円!片道なら1,080円、往復なら2,160円もお得になります。

1ヶ月定期券が10,350円ですから2,160円を引くと8,190円、230円で割ると36回乗車。

つまりは1回有馬温泉に行って、あと18日往復すればもとが取れてしまうのです。

いやすごい。。

環境定期券制度は阪神バス尼崎市内線にもある

なお、阪神バスの尼崎市内線(旧尼崎市バス路線)にも環境定期券制度があり、こちらは阪急バス・阪神バスの定期券どちらでも利用ができます。

大人の同伴者は110円、小児は無料で人数制限はありませんが、二等親以内の家族のみが対象です。

阪急バスの230円区間以上の通勤定期券を持っていれば、どちらも使えておトクですね。

注意点

ただ注意点もあります。

hanicaに定期券を載せると複数人精算ができない

定期券機能を載せたhanicaでは複数人の精算ができません。

阪急バスに平日複数人で乗車する際や阪神バスに複数人で乗車する際、2人目以降の運賃は別のhanicaやPiTaPa、ICOCAなどのICカードか現金での精算が必要です。

環境定期券制度は阪急バスと阪神バスの尼崎市内線のみ

hanica定期券は阪神バスでも発行されていますが、阪神バスには旧尼崎市バス路線の尼崎市内線を除いて、環境定期券の制度がありません。

尼崎市内線以外の阪神バスの路線に乗る時、同伴者は別途通常運賃が必要です。

また阪神バスの通勤定期券は阪急バスに乗車はできますが、阪急バスの環境定期券として使うことはできません。

乗り越した場合、定期券利用者本人は乗り越した区間の初乗り運賃(差額ではない)が必要です。

もし阪急バスの環境定期券制度を使いたい場合は阪急バスの通勤定期券の購入が必要なので注意しましょう。

3つの制度をうまく使ってお得に定期券を使おう!

バスの通勤定期券はどこの会社ももともとの割引率が低いのですが、今回紹介した金額式、持参人有効、環境定期券の3つの制度をうまく使えばかなりお得に乗ることができます。

阪急バス・阪神バス双方が走る阪神間の各都市(尼崎・伊丹・宝塚・西宮・芦屋・神戸)での利用価値はかなり高いです。

またhanicaのチャージは現金でしかできませんが、阪急バスのhanica定期券はクレジットカードでの購入も可能(※阪神バスは不可)なので、購入金額分のポイントを貯めることも可能です。

お得に使えそうだなと思ったら、ぜひhanicaの通勤定期券を試してみてください。

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