娘が小学生になりました。
関西でこども用のICカードをつくるにはどうすればいいか、またこども用のICカードでお得に乗る方法はあるのかを実体験を交えてまとめました。
申込書を取り寄せ、申し込んでから届くのに1ヶ月かかる「PiTaPa」。
わたしが住んでいる関西の交通系ICカードは、JR西日本の「ICOCA」と関西私鉄系スルッとKANSAIの「PiTaPa」。
わたしは普段から後払い方式の「PiTaPa」を利用しているので、娘のICカードも「PiTaPa」にしようと「PiTaPa」のホームページにある「PiTaPaキッズカード」のオンライン申し込みをしようとしたのですが、わたしの持っている「STACIA PiTaPa」はオンライン申込み非対応…。
阪急大阪梅田駅にある「STACIAプラザ」に行けばなんとかなるやろと思って行ったところ、「お客様のSTACIAカードは三井住友カード発行なので『Vpass』から紙の申込書を取り寄せていただくことになります」とのこと…。え、STACIAプラザに申込書置いてないの…。
結局3月18日に申込書送付を依頼し、申込書が届くのに1週間。届いたその日に記入しポストに投函。キッズカードが届いたのは4月16日。1ヶ月かかりました。

届くのに1ヶ月かかりますが、「PiTaPaキッズカード」の申込は3月からしかできません。
3月の第1週までに申込書を出しておかないと4月には間に合わないので、早めに申込書を取り寄せておきましょう。
本人確認書類があればすぐ発行できる「こどもICOCA」
「PiTaPaキッズカード」が届かないまま4月を迎えてしまったため、届くまでに使う「こどもICOCA」もつくっておきました。
「こどもICOCA」はICOCAの取り扱いがある関西のJR、私鉄の有人のきっぷうりば・定期券うりばですぐつくることができます。
申込書に名前・年齢・生年月日・性別・4桁のカード検索番号・住所・電話番号を記入し、健康保険証・マイナンバーカードなどの本人確認書類を提示します。

購入金額は2,000円で、そのうち500円はカードの預り金。残りの1,500円分を運賃に充当できます。
「こどもICOCA」は本人確認書類さえあれば6歳未満でもつくることができます。
4月になってからだと定期券うりばは混むので、あらかじめつくっておくのもいいかもしれません。
こども用ICカードでお得に乗るための準備
さてICカードはつくれましたが、お得に乗るという部分についてはまだ何もできていません。
「PiTaPaキッズカード」は1ヶ月の利用区間・利用額に応じて自動的に割引されるようになっているので、とくに何かする必要はありませんが、「こどもICOCA」については、利用する路線に応じてポイントサービスの登録が必要です。
- JR西日本(11回目以降の乗車運賃に15%還元)
- 京阪バス(利用額の5%還元)
- 神戸新交通ポートライナー・六甲ライナー
(時差利用還元700円を超えた分を24%還元・普通利用還元1,000円を超えた分を13%還元) - 京阪電鉄(同じ運賃区間11回目以降の乗車運賃に10%還元)
- 中国ジェイアールバス※(1,500円を超えた分を10%還元)
- 近江鉄道バス・湖国バス※(500円を超えた分を15%還元)
- 松江市交通局※(利用額の1%還元)
- 一畑バス※(利用額の1%還元)
- 神戸市バス・山陽バス(普通1,100円未満5%還元、1,100円以上10%還元・昼間は1,100円未満10%上乗せ、1,100円以上20%上乗せ)
- 阪神電車★(2022年9月〜:同じ運賃区間11回目以降の乗車運賃に10%還元)
- 山陽電鉄★(2023年3月〜:同じ運賃区間11回目以降の乗車運賃に10%還元)
- 阪急電鉄★(2023年4月〜:同じ運賃区間11回目以降の乗車運賃に10%還元・31回目以降は15%還元)
- 能勢電鉄★(2023年4月〜:同じ運賃区間11回目以降の乗車運賃に10%還元・31回目以降は15%還元)
※はJR西日本での登録でOK ★は★マークのいずれかで登録すればOK
なおJR西日本の京阪神地区には「時間帯指定ポイント」がありますが、「こどもICOCA」では対象外となり、「利用回数ポイント」のみが付与されます。
こども用ICカードはクレジットカードでチャージができない
登録型のポイントサービスで還元されるポイントは、1ヶ月の間に同じ区間や同じ路線のバスに繰り返し乗るのが前提(京阪バスのポイントは1乗車ごとに反映)で、いろんなところに行く場合は、恩恵を受けられません。
しかしクレジットカードによってはICカードにチャージすることでクレジットカードのポイントがつくものもあり、これであれば乗る区間問わず利用額すべてがポイント還元の対象になります。
ところがクレジットカードでチャージできるこども用ICカードがなかなか見つかりません。
私が知っている範囲では、「こども用PASMO」にオートチャージできる東急カードの「TOKYU CARDジュニアオートチャージ」くらいしか思い当たりません。

オートチャージできるのはSuicaとPASMOのエリア内のみ、さらに年会費が1,320円かかるので、週末利用くらいではもとがとれなさそうです。
あとは浜松市内を走る遠州鉄道・遠鉄バスの「ナイスパス」にオートチャージできる「えんてつカード」くらいでしょうか。こちらは年会費は必要ありませんが、ICカード自体が遠州鉄道・遠鉄バス専用です。
関西でクレジットカードでチャージできるICカードとして「SMART ICOCA」がありますが、「SMART ICOCA」にこども用はありません。
クレジットカードにひもづいた「PiTaPaキッズカード」ならポイントが貯まると思いがちですが、交通利用分に関してはクレジットカードのポイントは対象外…。
こども用ICカードにクレジットカードからチャージしてポイントをもらうというのはできないと言っていいでしょう。
ICOCAで行われるキャンペーンが狙い目
こども用ICカードはなかなかお得に使うのが難しいことがわかりましたが、行く場所によっては期間限定でお得に使えることがあります。
2022年8月現在だと4月29日から12月31日まで行われている「福知山ICOCAキャンペーン」。
期間中にJRをICOCAで利用し福知山駅で下車。帰りも福知山駅で乗車をすれば、往復運賃の20%のポイントがもらえるというもの。
例えば、大阪ー福知山のこども運賃の往復分は1,980円。その20%なので396ポイントが還元され、実質1,584円で往復できてしまいます。

すでに終了しましたが、同様の取り組みは彦根でも行われており、ICOCAでの鉄道利用に加え、対象スポットでICOCA決済またはタッチすることで、こちらは片道分の20%のポイントを還元していました。

また舞鶴市では西舞鶴駅・東舞鶴駅をICOCAで乗降車すると片道1回につき15%のポイントを還元。(2022年10月31日まで)

丹波市では丹波市内のICOCA対応駅からの乗車分に5%のポイントを還元してくれますよ。(2023年3月31日まで)

これなら少ない乗車でもポイント付与の対象になるので、休日のおでかけの目的地に組み入れてもいいかもしれません。
PiTaPaは大阪メトロ・シティバス・阪堺電車がお得!
PiTaPaに関してはICOCAのようなキャンペーンはありませんが、1回目の乗車から10%割引をしてくれる大阪メトロ・大阪シティバスと、登録が必要なものの固定料金なしで1回目の乗車から割引になる阪堺電車がおすすめです。
大阪メトロ・大阪シティバスはメトロ・バス・いまざとライナーとの乗り継ぎ割引も自動適用されるので、かなりお得です。
阪堺電車は、PiTaPaウェブサイトで「登録型割引」の申込が必要ですが、使わない月は請求がありませんし、1回でも乗車すれば適用され、1回110円の乗車運賃が10%引きの99円になりお得ですよ。
こども用ICカード、関西ではICOCAがややお得?

関西でのこども用ICカードを見てきましたが、手に入れる容易さとポイントサービスを行っている事業者の数、サービス内容からして「こどもICOCA」のほうがメリットがあるように感じました。
「PiTaPaキッズカード」に関しては、なんと言ってもチャージレスと自動で割引が適用されるのが最大のメリット。
それぞれのいい面悪い面を見極めた上でどちらを選ぶかを決めるといいですよ。
もちろん併用も可能なので、行く先に応じて使い分けるのもありです。
その際は2月後半あたりから準備をして、4月あたまからスムーズに移動できるようにしておきましょう。
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